うちだのつづり

暮らしの中で気づいたことをちょこちょこつづっていくブログです。

宗教2世のこと

修行の仏教と救いの仏教の2つがあるかもしれない話

伝統仏教宗教2世を自認する私ですが、仏教が嫌いなわけではありません。 むしろ大好きで、今まで数々の逆境をしのいでこれたのもお釈迦様の教えに従ったからだと思っています。 とはいえ、 これまでは、親の影響からいささかかたよった仏教解釈をしていたの…

私は血のつながりを知らない

片親が伴侶側の親戚を心底嫌っていたので、我が家では親戚づきあいはおろか、親戚の名すら口にすることが禁忌でした。 では、片親側の親戚の話ならOKかというと、これについても全く語らない人で、それは自分の親戚について批判的だったからでしょう。 とど…

ダイバダッタとガンディーと自分

今日は、親と子の関わりについて、お釈迦様とダイバダッタとの関係から、いろいろ思うところをつづります。 仏教経典で超有名な極悪人にダイバダッタがいます。 ダイバダッタがどんな悪さをしたかというと、酒に酔わせた象をお釈迦様にけしかけたり、岩を落…

宗教2世問題は親子関係の問題かと思う

NHK「こころの時代」宗教とカルトについての第3回について思うところをつづります。 www.nhk.jp 【釈】私も、お寺の子どもとして生まれたので、そういう意味では、2世、3世、もう、結構代々続いているので、宗教19世ぐらいなっちゃうんですけども。でも…

百鬼丸と同じ生け贄の赤子だったか

最近、アニメで「どろろ」を観るのですが、百鬼丸と自分がどうにも重なる私です。 そこで今日は、その思いをつづります。 dororo-anime.com 百鬼丸は、生まれてすぐ国主である実の父親から鬼神との取引の材料にされます。 父親は、国の繁栄と引き換えに赤子…

ご先祖様は祟るのか? ほんとに?

心霊現象を扱う両親のもとで育った私にとって、先祖さんの悪影響は日常のことでした。 正直なところ、これにおびえて生きてきました。※今でも少なからずそうですが。 ところが、あるときYouTubeの占い動画で、先祖様が大事な自分の末裔を祟るわけがないとい…

宗教と罪と恐怖と人権と

NHKの番組「こころの時代」の、シリーズ「問われる宗教と”カルト”」の視聴後の思いをつづっています。 今回は、宗教と罪についてです。 おおよその宗教では、 罪には、原罪や悪業の因縁や罪障などと呼ばれる生まれついての罪と、生きている上で犯す罪があっ…

宗教と嘘も方便

NHKの番組「こころの時代」の、シリーズ「問われる宗教と”カルト”」の視聴後の思いをつづりっています。 今回は、「嘘」の続きで「方便」についてです。 www.nhk.jp 川島堅二氏は、宗教の持つ負の面は、経典そのものにある程度のルーツがあるとして、罪とい…

宗教界には正しく善い嘘がある

NHKの番組「こころの時代」の、シリーズ「問われる宗教と”カルト”」では、宗教と嘘についても議論がありました。 「嘘も方便」とは古い言い伝えですが、私も宗教がつく嘘、詭弁まがいの独特のロジック(論理)にはとても苦労しました。 そこで、このあたりの…

親から呪詛された人生を歩む宗教家の子ども 宗教と恐怖

NHKのこころの時代という番組で若松英輔氏は、「宗教者の言葉」についてこう発言しています。 宗教の側というのは、どれだけの恐怖というものを、相手に与えるのかを考えることなく、発言するべきではないんだと思うんですよ。相手の心に刃を突き付けるよう…

宗教が虐待を正当化しないように

宗教2世が苦労することといえば、 自分たちの被害が、自分たちの成長のチャンスとされてしまうことだと思います。 宗教2世の親たち※は、自分たちの都合のいいように物事を解釈して、子どもをだますことに長けています。 ※親や関係する大人たち 親たちの手に…

宗教2世問題はどの宗教でも起きてる

www.shobunsha.co.jp 先述の講演で紹介された本の感想をつづります。 複数の宗教の2世当事者の手記と、複数の識者の意見がまとめられている一冊です。 手記には、当事者ごとのさまざまな苦労が記されていました。 それぞれの体験に共通するのは、親たちが一…

宗教2世の講演を聴いて

先日、宗教2世支援を行っている「一般社団法人 陽だまり」主催の宗教2世支援の講演を聴きました。 nisei-hidamari.org 当事者の話と支援者のリアルな話はとても興味深くかつ勉強になりました。 そこで、聴講後の思いを少しだけつづりたいと思います。 全体と…

スタンドは親だったかもしれない

「ジョジョの奇妙な冒険」のスタンドの暴走に怯えて暮らしていたみたいだったと先述しました。 さてこのスタンド、 ひょっとしたら、親だったかもしれない。 とふと思ったので、その思いをつづります。 私の親は、些細なことを大ごとにしてしまう癖がありま…

ジョジョのスタンドが暴走する感じだった私

一般的に、脅威といえば自分が害を受けることへの怯えですが、 私の場合は、それにもまして自分が誰かにあるいは何かに対して、害を与えることにひどく怯えていたのでした。 最近、このことを再確認したのでその思いをつづりたいと思います。 心理学では、根…

宗教2世とヤングケアラーは将来に制限がかかっている

宗教2世の多くは、結婚相手や信仰や職業が決められているのだそうです。 それは、 本来、子ども(というか人)は無限の可能性を持っているのに、宗教のために将来が狭められているということです。 同様に、ヤングケアラーは、ケアラーとしての役目から、将…

自尊心は宗教で癒やせないか

私の片親は、困っている私を見かけると、よく私のことを分析をしていました。 分析は、いつも2つのパターンに集約されました。 お前は、ポンコツだからできない。 できないお前は、ポンコツだ。 です。 私が困っているのは、私のポンコツさが原因であり、か…

「置かれたところで咲きなさい」は大人向けだろう

www.gentosha.co.jp 立ち読み程度しか読んでないので、今回は内容には触れずにインスパイアされたことを記します。 「置かれた(場)所で咲きなさい」 表題でもあるこの言葉は、著者の迷いを払拭した人生の指針となっています。 聖書の「Bloom where God has…

宗教者によるひどい仕打ちは魂の居場所も奪う

昨今、宗教者による加害行為が話題になることが多くなってきました。 とりわけ、宗教者による子どもへの加害は、残念ながら洋の東西、時代の古今を問わず行われてきたようです。 宗教2世の私も同じような経験をしているので予想がつくのですが、宗教者による…

宗教観と家族観は関連するらしい

↓この書籍の第6章によると、 www.kitaohji.com その人の宗教に対するイメージと、その人が持つ家庭・家族のイメージは共通しているとか。 そこで、自分のことを振り返ってみると、 宗教2世である私が持つ宗教のイメージは、恐ろしいものでした。 パターナリ…

宗教2世は罰が恐ろしくて語れない

宗教2世の苦しみは、孤立・孤独の中で幸福をよそおっていることだと記しました。 一般的に、孤立・孤独の苦しみから救ってくれるのは宗教ですが、私にこれはあてはまりませんでした。 宗教が救いにならない。幸福のためにならない。これは宗教2世の大きな苦…

宗教2世であること

親の宗教活動を受け継ぐ存在として生まれてきた私は、宗教2世です。 宗教2世の苦しみの1つは、 それを周囲の誰もが知らないこと。 逆に宗教2世は幸福な存在であると誤解していることです。 どうしてそうなったのか? 今日はそれを記したいと思います。 たい…