カリスマドッグトレーナーのシーザー・ミランの番組は私のお気に入りです。
飼い主に牙をむく凶暴な犬さえその場で穏やかにしてしまうシーザーの手腕にいつも驚嘆しています。
そのとき私は気づくのです。
自分がいつも犬の立場になって番組を観ていることに。
そしてつい、
あぁ、こうしてもらえたら助かったのにぃ。
と感想を漏らしていることも。
我ながらなかなか独特の見方だなと思います。
さて、
シーザーはいつも深い愛情にもとづいて、毅然とした態度でしっかりしつけをします。
そうしないと、犬が社会でやっていけないと考えているからです。
私には、シーザーがやるようなしつけを親から受けた記憶がありません。
そのため案の定、学校に通い出したときに、ものすごい苦労をしました。
社会での基本的な振る舞い方を教えてもらっていなかったからです。
きっと素っ頓狂なことばかり繰り返していたでしょう。先生もあきれるほどに。
お陰で長年イジメに遭いました。
こんなことから、私は親にしつけてほしかったという思いがあります。
親には、私が世の中でやっていけるようにガイドしたり、支えたりしてほしかった。
犬のしつけの番組を観て、しみじみ思うのでした。