私は常に、ものすごく怯えていたので、たいがいのことが、
「そんなことより(心配なことがあるのよ)」って、
軽いことになっていました。
自分の進路とか将来とか、学校生活とか、身体のケアとか、人間関係とか、みんなが大事に楽しみにしていることは、私にとってはあまり重要なことではありませんでした。
怯えていたのでそれどころじゃなかったのです。
そのため私は、
進路や将来はほぼ考えず、親の既定路線の中でチョイスしていました。
成績を上げたいとか、友達や先生と仲良く楽しく過ごしたいなんて考えもせず、すべてをある程度のところで切り上げてました。
歯磨きや爪切りなどの衛生管理も、効率的に素早く終わらることを心がけていました。
食事も早食いで、トイレもささっと済ませます。
髪型やおしゃれにも関心は無く、衣服や文房具や食べ物ですらこだわりを持たず与えられたもので事足りていました。
とにかく私は、自分に関わるあらゆることを手短に急いでやりたかったのです。
他のことにかまける時間が惜しかったのです。
そんなことより大事なことがあるんで。
大事なこと。
私の場合は、親のそばにいて、待機することでした。
何かが起きたらすぐに察知できるからです。
感覚を研ぎ澄ましてじっと待機していると少しは気持ちが静まるのです。
上記のことは、
無力な子どもが精一杯知恵を絞って必死の思いで編み出した処世術ですが、代償はとてつもなく大きいものとなりました。
私は今でも世間の常識をほとんど知りません。
1回1回常識を確認しながら暮らしています。
だからもし、
あなたの身近に、たいがいのことを焦って急いで何かやってる子どもがいたら、どうぞ気にかけてやってください。