小説『三体Ⅲ 死神永生』を読み終わりました。
そこで三部作読後の感想です。
小説『三体』は、全体的に重苦しい雰囲気が漂っているSF長編大作です。
一貫して、未来に確実に到来する圧倒的な脅威を前に右往左往する人類の姿が空想科学的に描かれています。
特徴的だなと思うのが、舞台設定が「宇宙は脅威に満ちている」だということです。「驚異」じゃなくて「脅威」の方です。
※スターウォーズやスタートレックと違って宇宙にロマンはありません。
そして、この長大な小説が私の心を鷲づかみにした理由もこの、
宇宙は脅威に満ちている
です。
私にとって、世界は脅威に満ちています。
小説の舞台と一緒です。
人は自分の境遇に似たものに心惹かれるのでしょう。
とすれば、この小説が世界で大ベストセラーになったということは、世界中の人たちが普段から世界に脅威を感じているということだろうか?
読後も重たい思索をしてしまう影響力の大きな作品でした。