男女が対等平等に参画する社会を目指す運動として、男女共同参画があります。
私はこの運動に長いこと関わっているのですが、以前からずっと気になっていたことがありました。
それは、そこで出会う少なくない数の女の人たちの印象が、とてもアグレッシブなことです。
積極的なのは歓迎するのですが、ややもすると男社会や男の存在そのものを攻撃している感じがして、どうにも気になっています。
いうならば、男みたいなもの、男社会的なものをときに目の敵にしているのです。
長いこと理不尽な抑圧をたくさん経験してきたからだろうなと思います。
致し方ないと言えば致し方ないのかもしれません。
でも!
なんです。
その、相手をやっつけるやり方は、まさに男たちが、男社会がやってきたやり方なんです。
そして、自分たちが非難し、批判し、改善を強く求めているやり方なんです。
心理学的には、加害者のパターンを取り込んだという指摘ができるかもしれません。
男女共同参画に携わるアグレッシブな女の人たちを見ていると、
いつの間にやら自分たちこそが、嫌悪する男たちになってしまっているのではないか?
という懸念すら抱いてしまいます。
運動には戦いの面があります。
アグレッシブになるのは避けられません。
とはいえ、戦い方は自分たちで自由に選べます。
男女共同参画社会の実現に向けて戦う女の人たちには、
是非、男たちとは違う戦い方を開発してほしいものです。
そうしたら、マッチョな男社会を好まぬ多くの男たちはきっと力強い味方になるでしょう。