2023年の5月の今、話題になっている入国管理と難民について考えてみました。
国としては、難民認定の制度を悪用して無期限に日本に滞在(収容)し続ける人を厳しく取り締まることをとても大事にしているようです。
参照:出入国在留管理庁のサイト
だからか、難民の条件に当てはまる無辜の人(帰国がままならない人)が、同じまなざしを受け、取り締まられている問題があるようです。
素人なりにざっと法文を読んでみましたが、細かく手続きが設定してあって、法文解釈で悪用されたり恣意的に濫用されたりする余地はほぼない感じです。
となると、問題は別のところにありそうです。
問題解決のテッパンは、「そもそも」に着目することです。
それで、そもそもに注目して法制度を見てみたところ、
有り体に言えば、現在の入国管理制度のそもそもは、悪者の取り締まりのように思えました。
日本の安全と安心を悪者から守るために厳しく管理する制度。
つまり、「厳しい法」制度です。
当然、難民であるかどうかの評価も厳しいものになるでしょう。
その中で、人を保護するという温情にもとづいた「優しい行い」をしようとするのは土台無理があります。
となると、問題解決のためには、難民の保護を趣旨とするいわば「優しい法」にもとづいた制度があればいいように思えます。
厳しさと優しさの法制度問題について思うとき、原発管理の制度の改編が思い起こされます。
それまでは、1つの組織が原発の促進と規制をやっていたけれど、東電原発事故を機に、促進する組織と規制する組織に分けました。
1つのペダルでアクセル機能とブレーキ機能を担っていたのを、アクセルペダルとブレーキペダルの2つに分離し、それぞれに専門の役目を担わせたのですね。
この例にならって、入国管理についても、「取り締まる役」と「人権を救う役」を分ければいいんじゃないかと思います。
新しく、難民庁とか、難民局とか設置するなどして、管理と保護をそれぞれ独立した思想にもとづく部署でやるのです。
そしたら、ブレーキとアクセルが存分に効果を発揮できるでしょう。
そして認定については、ものごとに白黒つけることなので、
「取り締まり部署の厳しい評価」と「人権を救う部署の優しい評価」を総合的に判断して、裁判所が認定すればいいんじゃないかと思ったのでした。